*自分は三代三遊亭金馬の落語が大好きで、金馬の落語を寝る前には必ず、流してねます。寝落ちまで3分とかからないことが多く、おかげさまで不眠ということに悩んだことがありません。居酒屋、三人旅、品川心中、万病円、山崎屋、寝床などたくさん音源をもっているのですが、その録音記録を見ると、ほとんどが昭和30年代です。録音場所は殆どがホール。当時金馬さんは、事情があって寄席にでていませんでした。音源は50年以上前の録音だというのに、実に臨場感があります。「居酒屋」の長い前振りで師匠が繰り出すギャグにこらえきれず、声を裏返して笑ってる客の声がはいっています。まさに「笑い転げる」という表現がピッタリの笑い声です。小学生の笑い声も聞こえます。「金馬の誰にでも分かりやすい落語」という定説には疑いがないことが、音源でも証明されています。50年以上も前の人達と金馬落語を楽しめる、なんというか、考えると言葉になりません。すばらしいの一言。時空を越えたおもしろさ。
*音源は全部で44あります。順番に聞いているのかというのと、そうではなくて、その時の自分の精神状態によって、何日も同じ落語をかけるから不思議です。いまは「くしゃみ講釈」。親しい友達同士の掛け合いが何度聞いてもおかしくて、毎晩聞いても飽きがきません。また「どうしたんだ。いつものはしゃぎ屋がふさぎ込んでいると心配だよ。いい時ばかりが友達じゃねえんだ。悪いときも助けて友達だ。話してみろよ」という一言は非常に感動的です。
*ようするに私は「金馬落語」はまってるわけですが、35年以上もはまってるということは、どういうことなんでしょうか?病気? twitterをやっていますが、私のその日のtwitter締めは「三代金馬を聞いてねます」です。
*最近、三遊亭吉窓師匠から前座さんがすることの役割を聞いて驚いた事があります。寄席の時間の差配は前座さんがやっているのだそうです。出演する落語家さんに「押してますので短めに」とか「~師匠が遅れるので少しのばしてください」、などと言って寄席が定時に終了するように整えて行くのだそうです。あとネタ帳書きも前座さんの役目。先日、たけしん落語会の時に春風亭朝呂久さんに前座をして頂いたのですが、確かに会の流れがスムーズになりました。そして全体的にしまりが増したように思います。
*10月30日のアンデルセン童話落語会が私達が主催する今年最後の落語会でした。ちょっと前売りの捌けが良くなかったのですが、10月1日に日本経済新聞朝刊の文化欄に光栄にも紹介されたおかげで、生憎の台風模様でしたが、40名ほどの方が来場してくださいました。他にご用事があったのでしょうが神戸から駆けつけてくれたお客さまもいました。ありがたいことです。
来年は1月15日の三遊亭天どんさんと古今亭菊六さんの落語会から始まります。場所はこれは自分の住む地域(埼玉県鴻巣市)で初めてやります。「花久の里の落語会」。前回書いたメイキッスさんが続ける「鴻巣落語会」にような地域落語会を目指してゆきたいと思います。